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最近、よくプロジェクトでBaseCampを利用するということもあって、37 signalsの本なので、ということで手にとって読んでみました。

内容はとてもシンプルで、おそらく通して読めば数時間で読み終わるくらいの読みやすさでした。

手に取った当初は、もう少し「スタートアップ」とか「企業や組織に対する考え方」みたいな内容なのかと思いきや、若干違っていました。

企業や組織、というよりは「個人」の働き方にスポットを当てた内容になっていて、それがとても共感できる内容でした。

そこに書かれているのは、とてもシンプルで「決断する」ということと、取捨選択をするということだと思います。

  • 判断、優先すべきものの取捨選択
  • 効率のよい仕事は仕事のパフォーマンスに影響する
  • 物事を具体的にすることを恐れない
  • 情報を公開することで相手をひきつける

というポイントがあったように思います。

判断や優先すべきものの取捨選択は、「これもあった方がいい」「あれは押さえておいた方がいい」という発想ではなく、「本当に必要な一つのものは何か」という考え方にすることで、自分自身の軸や芯をしっかりと保つための判断の仕方。

僕も、日頃仕事をするときにこの部分はとても気をつけているのですが、「すべてを優先することは、何もできていないことと同じ」であって、その時々に本当に必要なことをみつけ、気づき、それを中心に自分で仕事を組み立てていくことが効率的に仕事をするための一つのコツだと感じています。

また、会議についての非効率さについての非常に共感で、僕も周りでおおいのが「時間がかかりそうだから長めに時間を押さえておこう」と言う人や、「アジェンダと今日の打ち合わせのゴールは?」と聞くと曖昧な答えしか返さない人。

僕はこれはそもそもの考え方が逆だと思うのです。

「2時間かけて、この内容を議論して落としどころはこのへん」ということが見えない限り、打ち合わせなんて何時間やっても終わらないし、不毛なだけです。

僕も日頃気をつけていますが、会議を招集する際は時間をしっかり区切って、アジェンダと僕なりの結論を用意してのぞむようにしています。そうでないと議論なんて到底会議の場ではできる状態にならないと感じます。

あとは、サービスやウェブサイトの話をするときに「ターゲット設定は」という問いに対して、「オールターゲット」とする場合もたまにみかけますが、これも僕はちょっと違うかなぁ、と思います。

企業はビジネスを行っている訳なので、顧客になりえる人に対するアプローチをしたいはずです。戦略的にアプローチしたいターゲットや、企業が取り込みたい層というのが存在するはずなのに「オールターゲット」をとるということはすなわちターゲット設定ができていないのと同じ。

こういう部分も、文中で書かれていた「シンプルに判断して、伝える」という部分とちょっと近いのかな、と思ったりしました。

なんとなく最近思うのは、会社を活性化させるのは「企業の中の個人」ではなく、「個人が企業にいかに自分のスキルをフィードバックできるか」という視点なのではないかと思っています。

企業の文化や前例などもちろん大事な場合もあると思いますが、特に僕らのようなIT系と呼ばれる業種の場合、企業のサービスや企業のプレゼンスをあげていくアイデアが必要だし、それを行動に移すことが重要です。

そのためには、語弊を恐れずに言うならば企業という枠組みを自分の都合がいいように利用すればいいのだと思います。

シンプルにフレキシブルに考え、動ける個人が集まって、新しい風を会社に吹き込む、それが新しい会社の活力になる。
そういう動きがあってもいいのではないかな、と思ったりします。

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毎年恒例になっている、IA Summit報告会「IA Summit Redux Tokyo2012」に参加してきました。

今年は、ルイジアナ州ニューオーリンズで開催、参加者が24カ国680名超だったようで過去最大規模だったそう。
参加者のタイトルも「IA」「UX designer」みたいな人から「コンテンツストラテジスト」「SEOスペシャリスト」など多岐にわたったようで、今回のセッションの内容ともちょっと関係があるのかもしれません。

日本からは、コンセントの長谷川さん、河内さん、アクアリングの平野さん、楽天の坂田さんの4名が参加されました。

報告会や、セッションタイムテーブルを見た感じで印象的なポイントは、

・Content Strategy系の話題
・Cross Channel UX系の話題

かな、と思います。

■Content Strategy系の話題

コンテンツ戦略系の話題では、やはりKaren McGraneの「Adaptive Content」に関するセッションが興味深かったです。
コンテンツの一貫性や、コンテンツの持続性/継続性を保つというコンテンツ戦略の考え方の一つのアプローチとして「メタデータ」の重要性をKarenは説いています。
COPE – create once publish everywhere」として、一回作ったものをどこでも配信できるのが理想、と説いています。

CMSへの入稿データの設計だったり、「メタデータの正しい設計」がコンテンツをいろいろなデバイスに適応させることができる、という意味でのAdaptive Contentという考え方自体がCross Channel系の話題の土台になる気がしていて、僕はCross Channel系の議論をする前にまずこの分野を深めてみたいな、と感じました。

僕が最近取り組んだプロジェクトで、近いことはやっているものの「メタデータ」という部分までブレイクダウンして設計できていたか、というとちょっと課題も残ると感じていましたし、「IAはCMSやコンテンツ管理の設計にもコミットすべき」というこのセッションでのメッセージは非常に共感でした。

例として、プレゼンターの楽天坂田さんがNFLモバイルのCMを紹介してくれています。

アメリカではフットボールは国技で、「どこでも生中継が見たい!」というニーズが非常に高いそう。
モバイルでもPCでも、フットボールの生中継が見れることを訴求したCMなのですが、これを実現するためのコンテンツ配信や、登録データの持たせ方、それぞれのデバイスのインターフェースの設計、というのもチャネル感のUXを語る上で非常に重要で、僕はむしろそちらにちょっと興味を持ちました。

■Cross Channel UX系の話題

Cross Channel UX系の話題では、やはりカスタマージャーニーマップなどのマッピング系の話題が多かったように思います。

中でも、Adaptive Pathのセッション「Mapping the Experience」は端的にまとまっていて、スライドも非常にわかりやすかったです。

前提として、チャネルとタッチポイントの違い(チャネルはユーザとの接点、タッチポイントは実際にサービスとインタラクトするポイント)であり、混在すべきではないと定義していました。

Experience mapを検討するにあたっては、「inside – out:サービスがどう機能するか」「outside -in:ユーザにサービスがどういう体験を与えるか」という視点で、チャネル感の体験を「Feeling(感情/モチベーション) , Thinkig(フレーミング/認知) , Doing(行動)」という3つの要素に整理、マッピングしていくということでした。

これらのExperience Mappingの領域においては、

  • Service Blue Print
  • Service Life Cycle
  • Costomer Journey Map
  • Business model Canvas
  • Persona
  • Experience Scope
  • Journey Script
  • Touchpoint Matrix

など、いろいろな成果物があるようですが、当たり前のことながら成果物を整理することやマッピングをすることが目的ではないので、フレームワークとして活用して素早く開発を進めるということを忘れてはならないと感じました。
ただ、こういったフレームワークや可視化のツールは、いろいろな人とのコミュニケーションをとり、価値観を共有するのには非常に有効で、ワークショップ等を通じてこれらの成果物を仕上げていくプロセスが取れればいいなぁ、と感じました。
本来そうすべきだと思いますし。

ただ、このCross Channel系の分野、報告会が終了したあとにスタートアップの支援をしているという方とお話する機会があって、いろいろとディスカッションしていたのですが、スタートアップのサービスデザインのプロセスにこの分野を導入していくにはハードルがまだまだあるな、と感じました。

限られたリソース、限られたコストや資金の中で、フレームワークに沿ってユーザ像やサービスのコンテキストを整理している余裕がない、でもサービス自体を軌道に乗せるにはどうしたらいいのか、という問題やデザインの重要性を説いたところで投資家の理解を得られない、などかなり難しい状況に陥っていることも話の中からわかってきました。

今日目にした、「デザインはスタートアップの成功にどの程度影響するのか?」という記事などでスタートアップにおけるデザインの重要性が語られていますが、Lean StartupやAgile UXなどスピーディーな開発プロセスをいかに、インプリしていくかという視点が重要そうです。

■デザインはスタートアップの成功にどの程度影響するのか?

http://www.startup-dating.com/2012/04/how-much-does-design-impact-success-for-a-start-up/

フレームワークやツールということではなく、プロトタイプやモックアップの精度をいかにスピード感をもって高くしていけるか、という視点が重要なのかな、と感じました。

いままでなんとなく、Lean StartupやAgile UX的な分野に触れることが少なかったのですが、これを機にちょっと調べてみようと思いました。

IAS全体を通した「新しい気付き」は残念ながら今年のIA Summitからは感じられなかったですが、セッションの内容からも見て取れる「Cross Channel」への重要性の示唆というのはとても感じたので、いかにこの部分で僕らも知見をためていけるかということが今年一年を通した課題になりそうだと感じました。

この種のイベントはセッションの報告を聞くということももちろんタメになるのですが、聴講した人たちと懇親会の場でディスカッションすることからもたくさんの学びを得られるので、そういう意味で非常に有意義な会だったと感じました。

最後に、楽天坂田さんが今回のIA Summitのスライドをまとめたサイトを作ってくれたようです。
かなりのボリュームのスライドがあるので、時間を見つけて再度読んでみたいと思います。

http://www.scoop.it/t/user-experience?page=1&tag=ias12

※追記 120429
Reduxのスライドがアップされたようなので、追記します。

USTのアーカイブも。



Video streaming by Ustream

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先日行われた「Web担当者Forumミーティング 2012 Spring」に行ってきました。

オープニングキーノートの三菱電機 粕谷さんの講演「Webマスター進化論」を楽しみにしていたのですが、やっぱりとても興味深い内容でした。

三菱電機のコーポレートサイトは、僕自身も個人的にIAの理想型だと思っていてことあるごとにチェックさせていただいているくらい、勉強させていただいているのですが、なかなかその中身までは伺う機会がなかったので非常に勉強になりました。

キーノートで印象に残ったのは

・HCDプロセスとIA視点
・アジャイル

という2点を三菱電機ほどの巨大なウェブサイトで実践できている点ではないでしょうか。

特に、HCDとIAの部分。

IAというと、まだ多くは「サイトの構造」や「画面の要素設計」からの「UIとしての使いやすさ」みたいな部分に議論が集中しがちですが、印象的だったのは「HTMLファイル数の効率化」や「メタデータレベルの情報効率化」という視点からIAに取り組んでいるところが、おそらく一歩も二歩も進んでいるし、僕らも学び、実践に取り入れるべきポイントと感じました。

現に、「サイトプリント」や「おすすめショーケース」といった機能はコンテンツ管理の仕組みや、サイト内検索のAPIとデータが連動していたり、情報の管理効率を念頭に置いた設計になっているようです。
僕は、このサイトの「ウェブサイト」というよりも「情報」自体を資産ととらえて効率的に活用するというスタンスにとても共感しています。

また、アジャイルという部分では、「全員参加型のミーティング」という考え方がとてもおもしろいなと感じました。
その場で意見を出し合い、プロトタイプを作って検証していくというプロセスは、ウォーターフォールで工程/工程でやっていくよりもはるかに効率的なのではないかな、と感じました。
ベータ版の状態でもトップページは公開してしまって、アンケート結果をもとにリファインするという考え方も「なるほど」と感じました。

これらのプロジェクトへのアプローチで重要になってくるのは、「人」だということになるのでプロジェクトの進め方や目的をみんなでいかに共有できるか、がポイントになってきそうだと感じます。

プロジェクトの進め方とか、スケジュールとかの検討もないがしろにしないで、キックオフする前からプロジェクトは始まっていると思ってやったほうがいいと感じました。

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先日、4月6日に品川の日本マイクロソフト本社にて開催されたWindows8 UX Workshopに参加してきました。

基本的には、先日カスタマープレビューが公開されたことを受けたIA/UXデザイナー/デベロッパー向けのMetro Style Appの設計手法の講義という内容でした。

講義は、Windows PhoneにおけるUXデザインなども手がけたAvlade社のJennifer Smith氏と、米Microsoft Windows8チームのBonnie Lau氏の2名でした。

基本的な内容としては、「Metro style design principles」の5原則を詳しく説明したのち、Metro Style Appの設計のワークを行うというもので、基本的なWindows8 UIの紹介がメインでした。

Metroの設計思想として「徹底したクロムの排除」が挙げられます。

ここで言うクロムとは、Google Chromeのことではなく、以下のことです。

クロームとは、画面のコンテンツについての情報をユーザーに与えたり、その画面のコンテンツを操作する指示を出すためのビジュアルデザイン要素である(画面のコンテンツに属しているのではない)。
(U-Site:http://www.usability.gr.jp/alertbox/ui-chrome.html

ブラウザウィンドウやOSのツールバーなど画面領域を占有する要素や、エクスプローラーのウィンドウなどのディレクトリツリーなどのツール類などをさします。

Metro Styleにおける設計思想では、これら「クロム」のうちのほとんどは「常に必要ではないもの」だと定義しており、ユーザが常に必要とするのは「コンテンツ」であるという考え方から、グリッドにアイコンやグラフィカルな要素をあしらった直感的なUIが誕生したようです。

Metro UIはそれ自体がアプリケーションのアイコンであり、それ自体がコンテンツであるという点が一番特筆すべき点なのではないかと思います。

Live Tileという機能を用いて、アイコンに最新のコンテンツをフィードさせることもでき、Startの画面からでもよく使うコンテンツにすぐにアクセスできるシンプルさが操作性のよさだとも感じました。

Metroにおけるデザイン原則の中に「Do more with less」という項目があり、そのステートメントには「Be great at something instead of mediocre at many things.」という記述があります。
アプリ内での情報要素を極力しぼり、「一番伝えたい内容やコンセプト」にしぼるべし、というものでそれを基にユーザのシナリオを組み立てるべし、というデザイン原則まで決められています。

■Metro style design principles
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/apps/hh781237/

情報や機能としては、開発の途上で「あれも」「これも」と盛り込みたくなりがちですが、それをガイドラインのレベルで規定している点が興味深かったです。

また、Metro Style Appでは画面遷移にも規定が設けられています。
基本的には、アプリの画面遷移は「ヒエラルキー型」の階層を持った構造か、フラットシステムと呼ばれる直線並列構造の2種類のみが設けられています。
ヒエラルキー構造に関しては、Hub-section-detailという3層が推奨されています。

■Navigation design for Metro style apps
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/apps/hh761500.aspx

■ヒエラルキー型

■フラットシステム

実際、ガイドラインにそってGreat atな点を洗い出して、ナビゲーションを設計していくと「情報の分類が複雑になったときはどうするのか」や、「3層で詳細まで分類しきらないときはどうするのか」という疑問があがりました。

Metro Style Appを設計する段階で情報をしぼる必要があり、「選択と集中」をした上で利用者のシナリオに当てはめるという設計手法でしか設計できないという点で自由度は限られているものの、非常に明快でフレームワークの中で作業しているかのようなシンプルさはありました。
基本的には、Metro Style AppやMetro UIの性質上、膨大な情報を絞り込んでいくというプロセスよりはあらかじめしぼられた情報を扱いやすく表示させるという方向が近いのでは、と感じました。

参加した方の中には業務システムの開発に携わっている方もいたようで、「Metro Style Appのようなシンプルな構造を持ったアプリは業務システムに適応するのか?」という問いもでていましたが、「そういう場合は従来のデスクトップアプリを構築した方がいいかも」とのこと。

Metro Style Appは設計手法までフレームワーク化されており、非常にシンプルなプロセスで設計ができるのは確かに魅力でしたが、どういう場合/どういう業種などにマッチするのか、という部分だったり、検討が必要な面も多いと感じました。

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■追記:12/04/10

Metro Style Appは言わずもがな、タブレットに最適化されたUIで、前提としては「セマンティックズーム」という横スクロールがメインです。これは人間工学的なタッチ操作のパターンで座った姿勢やねそべった姿勢で操作しやすいからだそうです。
なので、もちろん縦置きにも対応しているものの前提としてはランドスケープモードでの利用に適した作りになっているのではないかと思います。
また、デスクトップモードとMetroモードの切り替えができることにより、画面をタッチ操作できるPCのようなプロダクトやタブレットなど、いろいろな幅が考えられるのではないかと思います。

ただ、Metroの基本前提としては「慣れ」ないと使えないという点で、UIを操作するのに学習が必要であるという点にハードルを感じました。
トライアンドエラーを通じてインタラクションを学習していくことによって、使いやすさを感じていくというのがMetroの基本方針ですがタッチジェスチャによってはなんのインストラクションもないと存在すら気づかないものもあるので、使いこなせるまでの道のりというのも考えてみる価値がありそうだと感じました。

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だいぶ前になりますが、WebSig 24/7の「中堅ECサイトの成果を上げるメディア編集力とは」に参加してきました。

今回一番の収穫は、「拡張商品価値マトリックス」のようなフレームワーク化された思考法でした。

ものごとを縦軸/横軸でマトリックス化する、ものごとを3つのポイントに分類して考える、など思考をシンプルにしてロジック展開するスタイルがとてもわかりやすく、またプレゼン上も納得度が高かったのが非常に参考になりました。

これに関わらず、今回のテーマである「メディア編集力」だったり、「コンテンツを作り続けられる体制」という話はECに限ったことではなく、自分たちの会社の広報戦略だったり、僕らがふだん相手にしているクライアントにも置き換えて考えることができるな、と思いました。

明確な編集方針や、それに基づくコンテンツを提供し続けなければならないのはECも企業サイトも同じだからです。

「コンテンツ」と言っても、打ち上げ花火系のキャンペーンとか、派手なプロモーションコンテンツ/スペシャルサイトということではなく、ニュースでもちょっとしたショートトピックでも記事もののページでも、日常的に読める、続きが楽しみなる、といったコンテンツがECでないサイトにも求められるのではないかな、と思いました。

逆に非ECなサイトや、明確なアクションが求められないサイトにこそコンテンツ力が必要になる、とも思いました。

絶え間なく継続的にコンテンツ発信できて、それをソーシャルメディア上に露出できる状態を作ること。
オウンドメディアで発信された情報は資産としてインターネット上に残ります。そうやって残ったコンテンツが企業の情報資産として価値をもつのではないかと思っています。

Siriのような音声対話型の検索システムによって、カタログ的な情報や企業情報みたいな情報は聞けばその企業のサイトにアクセスすることなく目的の情報が得られるようになった今、今後企業サイトに求められるのカタログ以上に突っ込んだ話題で企業の事業や製品、サービスの魅力を伝えていくことなのではないかな、と感じます。

あるいは、企業サイトをキレイにリニューアルしたとしても、そこに入る魅力的なコンテンツがなければ結局中身がないものになる、というよく考えれば至極当然のことに今更ながら重要性を感じています。
そこで、必要になるのが、「現実的なペースと量と質でコンテンツを作り提供し続けられる体制」なんだと思います。
身の丈にあった、というのがまさにそのとおりだな、と感じました。

僕は、これからのデジタルの世界に雑誌の編集をやっていた人なども巻き込めると面白いのではないかと思っています。

やっぱり、雑誌のコンテンツ編集力と企画力はすばらしいし、そういう意味でも最近ちょっと話題にあがる「コンテンツ戦略」そのままなテーマだとも感じました。

「メディア編集力」「コンテンツ提供体制」「コンテンツの再利用」などの感覚って、日頃メディアを運営していないとわからない感覚も多くあると思っていて、そういう意味でも現代は受託として仕事をいただいている僕らも実際にメディアやサービス開発にトライして、その知見を受託業務にフィードバックする体制を取った方がいいのではないかと感じました。

知識ももちろん、実際の経験がモノを言う時代になってきていると感じます。

そういう意味でも、ここまで詳細にメソッドを共有してもらえるなんてとても有意義で参考になる会でした。

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映画「Pina ピナ・バウシュ – 踊り続けるいのち -」を見てきました。

原題の「dance , dance , otherwise we are lost.」のほうがしっくりくるような感じがしました。

ピナ・バウシュが踊りを通じて表現するのは怒り/悲しみ/楽しさ/うれしさ/恋のような人間の感情や命へのダイナミズムのようなものから、季節/土/風/水といった風景的なものまで様々でした。

踊りは感情や衝動にまかせるままに体を動かしているようで、どこか抑圧された動きを感じさせる一連のループがあるのが特徴的でした。

感情を解き放ち、根源的な命を表現することに向かっているようで、一番の抑圧になっているのは「肉体」だという解釈すらできるような気がしました。

感情や衝動、気持ちを宇宙や地球や自然の命に近づければ近づけるほど物質的な肉体が制約になる。そんな感じすら受けました。

いずれにせよ、言葉を語らず体の動きと顔の表情、呼吸や息づかいだけですべてを伝えるコミュニケーションはすさまじく、「伝える」ということに対していろいろな角度から考えられるな、と思ったきっかけを与えてくれたような気がしました。

■Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち
http://pina.gaga.ne.jp/top.html

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劇団四季のミュージカル「オペラ座の怪人」を見てきました。

ストーリーももちろんよかったのですが、こういうミュージカル作品ってキャストが変わってもストーリーが変わらないところがスゴイというか、ほとんどの映画作品のようにストーリーと演者がいい意味で一体でなくて、ストーリーが演者を凌駕している感じがするというか。

だからこそ、演者もそのストーリーを完全に乗りこなそうとして、さらに高みを目指していく。

そういうポジティブなループが生まれているような気がしてとてもパワーを感じました。

また、ミュージカルのスコアも演奏するオケが違うだけで全然違った音色になるけど、スコア自体の芯がしっかりしているからオケが変わっても名曲として成り立つのだと思いました。

物語や音楽においてもペースレイヤリング的な構造ってあるんだなぁ、と再認識。
よく考えると、クラシックの楽曲とか、それこそ昔の戯曲もそうだし、落語や歌舞伎もそうですね。

オペラ座の怪人は、初演から25周年ということでロンドンのRoyal Albert Hallでの公演もBlu-Ray化されているのですが、こちらもスゴイ。
鬼気迫る迫力とはまさにこのこと。一度は本場でミュージカルや演劇を見てみたい、と思いました。とさ。

オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン 豪華BOXセット(初回生産限定) [Blu-ray]

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多摩美の情報デザイン学科の卒業制作展示に行ってきました。

昨年も行ったのですが、今年は卒業する学生に知り合いがいたりして、個別の展示も詳しく説明してもらえて非常に密度の濃い時間を過ごせました。

トークセッションでも、「情デはカオス」というコメントがありましたが、ほんとに解釈はひと様々で、逆にその感覚の瑞々しさにとても感心してしまいました。
すっかり、オッサンな感想ですが。。。

情報デザイン、とひとことに言っても情報アーキテクチャ的な「整理」「組織化」というアプローチもあるし、「インタラクション」「参加」という行動に関するアプローチもあるし、「発信者」「受信者」という行為の対象に関するアプローチもある。
情報を正しく伝える。ということや、伝えたい情報をいかに対象者の興味に即したコンテキストで伝えるか、ということだったり「情報」そのもののデザインと、「伝達」に関するデザイン、両方の側面が重要だよなぁ、と今更ながらに思ったりしました。

僕は、広告代理店傘下のエージェンシーにいながら普段は企業内の組織における情報資産をどうWebサイト上で発信すれば伝わりやすくなるか、ということにフォーカスした業務がおおいですが、一方でプロモーションにおいても情報のデザインということは重要だな、と思いました。

コンテンツや、企画に対して味付けでタレントを使う、というのが一番興味を持たせる鍵だったりしてしまうと思うのですが、その屋台骨を支える企画やアイデアや、その種にはきっと情報をいかにうまくデザインして伝わりやすい構造を持たせるか、ということが重要だよね、と改めて気づかされました。

僕が特に面白いな、と思った作品です。

http://www.idd.tamabi.ac.jp/design/exhibit/gw11/index.html#showcase

に一覧がまとまっています。

Sott
Activity Based Design / おばあちゃんと私たちのコミュニケーションキャンバス

よく、Skypeやタブレットの機能訴求で「離れたおばあちゃん、家族と通話」みたいなのがあるのですが、それを一歩踏み込んで「気配」を共有するというコンセプトが面白かったです。
タッチで遊べるゲームで、楽しさを共有したり、離れた相手の操作を共有したり、家族だけにわかるちょっとした気配の空気を共有することでおばあちゃんや離れて暮らす家族の様子が手に取るようにわかる。というのは、今後おそらく増える独居のお年寄りなど、そういう人たちとのコミュニケーションにも役立つんじゃないかな、と思いました。

うどんどんどん!
Workshop & Interaction / うどんを美味しく食べるためのiPhoneアプリ制作

「うどんをおいしく食べるため」という超ニッチなテーマに本気で取り組んでるのが面白かったです。
レシピ、タイマー、などは普通の調理アプリでは定番ですが、「盛り上げ」という自分で作ったうどんをあたかも人に食べてもらっている「体」で楽しめる機能とかついてるのが面白かったです。食事をするときに重要なのは「シチュエーション」という着眼点とか。

METABOLINK
Entertainment & Design / エネルギー代謝の視覚化と体験に関する研究と制作

今回、一番興味をもったのがコレです。KINECTを使って身体の動きに応じてエネルギー代謝を可視化するというものです。
なんか、ジムとかトレーニングに関連するソリューションで使えるな、と思ったりそもそもKINECTで代謝を可視化する仕組みを知りたいと思いました。
モーションセンシングによる、行動によるデジタルとのインタラクションだけではなく、そこで可視化する情報、という視点がおもしろかったです。
他にもKINECTを使った作品がありましたが、入出力の手段としてKINECTを使うだけではなく、そこで触れる情報まで含めて考える視点は面白いなと思いました。

MANNERS
Service Design / 所作・作法・動作の記述と表現の研究

テーブルマナーを体験的に学習するためのワークブックの提案。
頭で覚えようとすると、わからないことを道具を使って体験しながら学ぶことで学習効率をあげる、という視点が面白かったです。
取扱説明書とか、マニュアルとかでも応用がききそうな感じでした。

Trip Trump
Designing Emotion / 国の文化の違いのおもしろさを表現する

旅行した国の特徴をトランプにしてまとめた、というもの。
面白かったのが訪れた国に対して、文化/服装/地理/習慣、などが共通の分類軸でまとめられていてパターンランゲージぽくされていた点でした。
そのパターンを「トランプ」というツールで表現した視点は面白かったし、「地球は丸い」ということからトランプの形状を丸くデザインしていた視点も面白いな、と思いました。

もの語りスライド
Workshop & Interaction / もの語りスライドの基本型を見いだすデザイン研究

まず、「ストーリーテリング」を題材にした視点が個人的にもタイムリーで興味深かったです。制作した本人に聴くとできあがるまでストーリーテリングって「?」だったそうな。
あつめたストーリーを静止画と音声データのスライドでつなぎあわせ、その中で共通のパターンやモジュールを見つけてフレームワーク化するという研究です。
写真と音声データがあれば手軽に作ることができるし、これってストーリーテリングをアウトプットする一つの方法としてすごい有効なんじゃないかと思いました。
今回、一番実用的で僕もちょっと参考にして使ってみたい手法だと思いましたw

OMOIDE GREET
Service Design / 素敵な思い出を交換して楽しむアプリの提案

思い出の写真を人と共有できるというコンセプト。面白かったのが、「ただの写真」と「思い出」の境界という視点を感じたところでしょうか。写真だけ見せてもそれはただの写真ですがそこに一言自分にしか語れない言葉が乗るだけでそれが自分だけの風景になって思い出になる。それを共有することで相手にその風景がより伝わりやすくなる。という構造をしめしていたのが面白かったです。
あと、それをデザインするのにカスタマージャーニーマップを使っていたのにもちょっとニンマリでした。

全体としては、デジタルを使っている人が多かった印象ですが、でもそこに人間的な気持ちとかそういう要素もちゃんと入っていてよかったな、と思いました。
デジタルってやっぱり伝達手段でしかないので、そういう視点を持ちながら僕もがんばろう!となんか、刺激をもらった感じでした。

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World IA Day2012、無事に終了しました。
今回はスタッフ、パネル登壇と個人的には楽しみまくって、まだちょっと楽しい余韻に浸ってる感じなのですがとりあえずまとめを書いてみようと思います。

すでにいくつかのスライドはアップされているようです。

全体について

僕個人的には、今回のWorld IA Day2012 TOKYOはセッションすべての関連性で「理解のデザイン」に迫っているなぁ、と感じてます。
キーノートの坂本さんのセッションでの「OpenUMプロジェクト」や、ソシオメディア上野さんのセッションに見る「モードレス」なUIデザインという、実際の取り組みに関する話題から、千葉工大安藤先生のUXについての定義付けや、青山学院大学山田さんの「行動経済学」、僕もパネルで参加したUX TOKYO前田さんの「ストーリーテリング」といった「ユーザの行動に迫る分野」というインタラクション/インターフェースと行動という部分で、それぞれのセッションを関連づけて捉えるとより理解が深まるのではないかと思っています。

特に、IA領域のカンファレンスで行動経済学のセッションが持ち込まれたのは、とてもポイントだと思っていて、認知行動や価値判断という行動経済学の視点と情報構造や情報の重み付けというIAの視点はとても密接だと思うので、その点でも今後のイベントでもこういう視点で議論ができると面白くなるなぁ、というのが感想です。

「ストーリーとデザイン」でパネルディスカッション登壇しました。

僕がパネルで登壇したストーリーテリングの部分で言うと、パネル終了後に長谷川さん(@ahaseg)や坂本さん(@bookslope)とも話していたのですが、どこでそれが使われるのか、どう使ったらいいのか、という視点や「共感を得るため」だけに限定してストーリーテリングを使うのはもったいなさすぎる、という話題が出たりしました。
たぶん、「どこでどう使う」「こう使う」がないと、人間が自然に行っている行動そのままになってしまって、それが手法にまで昇華しないような気がするのと、ストーリーの構造や視点そのものはとても便利なものなので、それはもったいないというのが終了後になんとなく話してたことです。

セッションやパネルの題材になった本の中ではわざとストーリーテリングが使用される場面や、ケーススタディ、アウトプットなどが意図的にぼかされて書かれていたので、それが抽象度を高めているような気もしました。

スタッフとして

また、今回はスタッフとして会場の運営をいろいろとお手伝いしていたのですが、初回ということもあり、当日いろいろとバタバタしたしていたらない点もあったと思いますが、おかげさまで無事にやりきることができました。
ローカルコーディネーターの長谷川さんや一緒にスタッフだった皆様、登壇者の皆様、出展社の皆様、スポンサーの皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。
楽しかったです。

次回は、World IA Day2013もできればいいな、と思います。

以下、現在公開されているWorld IA Day2012 TOKYOのセッションスライドです。

オープニングキーノート:ネットイヤー坂本さん

ユーザエクスペリエンスを正しく理解する-UXとUXデザイン:千葉工大 安藤さん

ストーリーてリングとユーザ理解:UX TOKYO前田さん

行動経済学からわかるユーザーの行動とデザインのありかた|青山学院大学 山田さん

ユーザー理解に合わせたユーザーインターフェイスデザイン | ソシオメディア 上野さん
https://www.sociomedia.co.jp/3711
※ブログにスライドデータが公開されています。

コチラは世界のWIADの様子 on Flickrです。

http://www.flickr.com/groups/worldiaday2012/

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しあわせのパンという映画を見てきました。

北海道洞爺湖のほとりに建つカフェを舞台にそれぞれの季節に訪れるお客さんとの交流を描いた作品です。

パンとコーヒーといい景色。
普通に見ると、「癒し系」だしカフェを営んでる夫婦も東京からここに移り住んで四季折々の景色の変化を感じながら暮らしていて、「理想の暮らし」だと思えるかもしれません。

でも、実際は「しあわせ」や「すきなときにすきなことを」するためにいろいろなものを犠牲にしているし、覚悟も必要だったりすると思うのです。

また、心の平静を得るために努力することも必要になるでしょう。

この作品は、カフェに訪れた人はカフェのいい雰囲気や北海道のいい景色を見ただけで人は変われるのではなく、そこで自分の気持ちをどれだけ整理できるか、という視点も描かれています。

心おだやかに安定した状態でいるということは、その状態にもっていくための努力やちょっとした工夫が必要だということを教えてくれます。
また、そのためにある部分では犠牲にしなければいけない覚悟も必要だということも。

その点で、絵本のようにファンタジックなたたずまいを持ちながらもとてもリアルで、優しさと厳しさ、二つの面をもったほんとうの意味で「ハッピー」ではない作品なんじゃないかな、と思いました。

■しあわせのパン
http://shiawase-pan.asmik-ace.co.jp/index.html

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「幸福って、何も感じないことなのよ」
「幸福とは、もっと鈍感なものなのよ」

今日、帰宅してふとつけたテレビから三島由紀夫「夜の向日葵」のこんな一説が流れてきました。

まあ、自分が幸福に飢えてるとか幸福を求めてるとかそういうことでは全然ないんですが、なんかとても真理だなあ、なんて思ったわけでして。

それは、光と陰の関係に似ている、それは奇跡の捉え方と似ている、なんて思いながら「当たり前だと思って流れている日常は幸福そのものなのかもしれない」と思ったりしたわけです。

無理矢理に仕事を結びつけようとするならば、僕らが日頃追い求めている「ユーザエクスペリエンスの理想像」や「ユーザビリティの理想像」、それはつまり「使って何も感じないサイト」なのかもしれないな、とも思う訳です。

何も考えずに、そのサービスを選択し、利用する状態まで持っていくためのファーストステップとして「エンゲージメント」とか「感情的なひっかかりを作りたい」と。

満ち足りた状態がずっと続くなら、人には向上心は芽生えないだろうし、満ち足りた状態が続くなら、人は人を思いやらなくなるだろう。
なにかに痛みを感じたり、苦しみを感じるからこそ、人は成長したり、助け合ったり、便利さを追求したりするんだろう。

そうやって得た幸福のそばには、すぐにまた次のハードルが待っていてそれを超えるため、やりすごすための日々が始まる、そうやって人間は今日まで進化してきたのだなぁ。

と、そんなことを漠然を思ったりしたわけです。

夏目漱石の「向上心のないものはばかだ」、や、坂口安吾の「人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない。」なんていう考えともつながるんだなぁ、なんてとりとめもなく思ってしまうのでした。

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浅野さんのブログ「World IA Day 2012 東京」参加受付開始しました」に触発されて、僕もブログ書いてみました。

米国IAI(Information Architecture Institute)が主催する、IA(情報アーキテクチャ)の国際カンファレンス「World IA Day 2012」が来る2012年2月11日に東京大学福武ラーニングシアターで開催されます。

IA Summitなどの国際カンファレンスはいままでもあったものの、開催が米国やヨーロッパなど遠隔地にあり地理的な距離があったり、セッションの内容がIAのコアな話題によりすぎていたりと「敷居が高い感」があり、このWIADではそれを広げるべく世界14都市で同時に開催される運びとなったようです。

また、テーマも「Designing Structure of Understanding-理解の構造をデザインする-」となっていて、今回の東京でのカンファレンスはIAだけではなく行動経済学やUXデザインの分野など幅広いテーマを扱う予定です。

申し込みがすでにATNDにて開始されています。

本編 :http://atnd.org/event/E0000447
懇親会:http://atnd.org/event/E0000686

■アジェンダ

タイムテーブルはまだ調整中のところも多いですが現状は以下のとおりです。

9:30 開場

10:00 ー 11:00 基調講演:幅広いユーザーの理解のデザイン ーOpenUMプロジェクトを通じてー
坂本貴史(ネットイヤーグループ株式会社 UXデザイナー)

11:10 ー 12:00 ユーザーエクスペリエンスを正しく理解する ー「UX」と「UXデザイン」ー
安藤昌也(千葉工業大学 工学部デザイン科学科 准教授)

12:00 ー 13:30 昼食

13:30 ー 14:20 行動経済学からわかるユーザーの行動とデザインのありかた
山田歩(青山学院大学)

14:30 ー 15:00 「ストーリーテリング(物語)」によるユーザー理解
前田俊幸(UX Tokyo主宰)

15:00 ー 15:40 パネルディスカッション:ストーリーとデザイン
前田俊幸、他、モデレーター:長谷川敦士(コンセント)

15:40 ー 16:10 コーヒーブレーク

16:10 ー 16:40 ユーザー理解に合わせたユーザーインターフェイスデザイン
上野学(ソシオメディア株式会社 取締役)

16:40 ー 17:30 パネルディスカッション:これからのUIデザイン
上野学(ソシオメディア株式会社)、他

17:30 クロージング
長谷川敦士(株式会社コンセント 代表/インフォメーションアーキテクト)

18:00 ー 20:00 懇親会(同会場にて)

今年は、運営で僕もお手伝いさせていただいているので会場をウロウロしていると思います。
僕も個人的に楽しみなセッションばかりなので、運営をお手伝いしつついろいろ学びや気づきがあればよいな、と思っている次第でございます。

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気がつけば年を越し、元旦はやることがなさすぎてすでにブログ記事を2本くらい書いてるわけですが休みの方も気がつけば残りわずかとなっているわけでして。

仕事初めする前に、2012年の活動指針的な内容を書いておこうと思います。
書いておけば実現するかな、とも思いつつ。。。
今年は33歳ということで、そろそろ1年を大切に過ごしたいという思いもあるのでちょっと整理して書いてみました。

■社外活動関連

WIAD 2012

2月に実施するWorld IA Dayのお手伝いをやらせていただきます。
いろいろ学ばせていただければと思っています。

社外セミナーで登壇してみたい

WebSigなど、テーマがあえばですが出てみたいです。
COBOLプログラマーから始まり、コーダー/ディレクター/プロマネ/IA/ストプラと中途半端にいろいろと手を付けてきました。
なんとなく、今はデジタルエージェンシーにこそ、IAだったりストプラだったりという「筋道を考えられる人材」が必要なのではないかと思ったりしています。
そんなテーマがありましたらぜひぜひww

■業務面

IAやUXやマーケティングに関わる今まで概念で語ってきたことを実践できる環境を作る

言うは易し、行うは難しということで考えたことを実践できる環境を作っていけるように働きかけていきたいと思います。
特に、デジタルエージェンシーにおいてのIAやストプラという職能の周辺業務を拡大したいと思っています。
環境を作ることで、仕事を作るということを実践し始めようかと思います。

・メディア系の仕事にもう少しタッチする

かなり、実務的な話ですが。。。
メディアプランニングや、メディア運用の仕事ともう少し連携をとれるようにする

■その他

・引き続き、社外のセミナーに積極的に参加する
・海外に目を向ける
・社内セミナーで、コンスタントに登壇したい
・記事をもう少し執筆したい

と、いろいろあるものの力みすぎたり結果を急ぐとロクなことにもならないので今年もご縁を大切に気負わずにやっていこうと思います。

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僕が所属している会社のUS本国が毎年発表しているレポートの2011年版が出ました。

USにおけるRazorfishは、デジタルエージェンシーを標榜しているものの日本でいう代理店とはちょっと違ってエンジニアやテクニカルな人材が多く調査研究から実践までを行っているのが特徴です。

その中で、彼らが技術的に注目しているポイントがいくつかあげられていました。

まとめると、以下のようになるかと思います。

基本的には先にad:tech TOKYOで語られていたセッション群とも類似が見られますが、デジタルコンテンツの構築やオンラインメディアの取り扱い、先端デバイスの研究、などが点で存在するのではなくすべてが線でつながっている必要があるということを強く述べていると思います。
また、デジタルエージェンシー至上主義になることもなく、マスメディアとの連動や協調も必要でデジタルだけに目を向けるのも近視眼的であるという視点を展開しています。

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■アドテクノロジーの進化
アドエクスチェンジなどの新しい広告取引方法の登場とアトリビューション分析など、従来のパフォーマンス重視のマーケティング手法から、間接効果測定への重要性への注目

■モバイルファースト
モバイル市場の伸長により、モバイル端末が重要なチャネルとなりつつある。それだけではなく、PC/モバイルの垣根を極力少なくする一貫した体験をデザインすることが多チャネル時代におけるユーザ行動にとっては重要なこととなる

■コラボレーション
デジタルばかりに気をとられるのではなく、ATLなどの広告手法とも手を組んだ体験デザインが必要。
そのためには、エージェンシー間においてもコラボレーションが必要。お互いの歩み寄りが必要

■マーケティングへのビッグデータの活用
情報を持っていることが差別化になる時代は終焉を迎えた。情報を持っていることよりもそれをいかに活用できるかという視点が重要であり、その点でビッグデータの視点は必要不可欠。
また、エージェンシー側でビッグデータ管理に適したソリューションをもち、エージェンシー側でデータを握ることが精度の高いマーケティング戦略を立案するためのカギになる。

■ゲーミフィケーション
広告効果やマーケティングの効果を最大化するという視点におけるゲーミフィケーション(ゲーム理論の適用)への注目

■ソーシャルリスニングの重要性
「いいね!」だけが指標にならない。ソーシャルメディアの声からはいろいろな情報を得ることができる。
ソーシャルメディア上の声も企業の戦略資産のうちの一つであり、これを企業ブランディングのためにどう活用するか、を戦略的に考える必要がある。

■デジタルによる店舗環境の改善
店舗にタッチパネル端末を設置したり、タブレットによるナビゲーションを行うなど、リアルな店舗とデジタルを分けて考えるのではなくリアルにもデジタルの要素を組み込むことで、リアルとデジタルに一貫したサービス体験をデザインするという視点が重要。

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自分たちが取り扱う商材への視点をかえていく必要があるんだろうな、という気がしています。
いままではウェブサイト、メディア、などと考えていたのかもしれませんがこれからは企業のビジネス戦略とそれにひもづくサービス/体験、マーケティング戦略、などに視点が広がっていくのではないかと思っています。

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■Razorfish Outlook vol.10
http://razorfishoutlook.razorfish.com/

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今年一発目ですが、ちょっと時間が空いたので読書などをしてみました。

昨年の総括のエントリでも書いたのですが、最近興味を持っている行動経済学について勉強するために、その名もズバリ「行動経済学」という本を読んでみました。

大学教授が書いているだけに、論文のようなカタい内容で読み解くのに非常に苦労しましたが、行動経済学とはいわば「経済学×心理学」ということなのだと思います。
前提として、人は完全に合理的な判断を下せるわけではなく、人がおかれている状況や、判断を下そうと思っている対象やその時期、などいろいろな要素によって変動し、合理性とあいまい性を併せ持った判断を行うのではないか、というのが論旨です。

たとえば、UXデザインやサービスデザインなどの分野にこの考え方はすごく重要な意味を持つと思います。

HCDプロセスでは「利用者の利用状況の把握」から改善を行っていくプロセスなので、利用状況の把握を行うために、利用者がおかれている状況や価値判断の基準がこういった限定的な合理性やあいまい性に影響されて行われているということをあらかじめ考慮しておく必要があります。

また、IAワークなどにおける情報の構造化やラベリングなども、「人が使いやすいと感じる構造」や「ベネフィットを感じる見出し」は状況に応じて異なることになります。

そのサービスやコンテンツを利用する「時期」と、実際に契約などのアクションを行う「時期」にどれだけ距離があるか、などは非常に重要な要素になってくるのではないかと思います。
たとえば、不動産や自動車などの、長期的な検討を要するようなサービスに関してはマーケティングの戦略にこういった視点を取り入れていくことが重要ということになります。

難しくてカタい本の中から以下のような行動経済学上のポイントを挙げました。

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利用可能性ヒューリスティック
ある事象が出現する頻度や確率を判断する時に、その事象が生じたと容易にわかる事例を思い出し、それに基づいて判断する。
とくにメディアや親しい友人、家族、権威者からもたらされた情報や自分の感情に強く訴えかけたことなどは記憶に残りやすい
例:大きな地震のあとに防災グッズがよく売れる、、など

アンカリング効果
不確実な事象について判断するときはじめにある値(アンカー)を設定し、その後で調整を行う。
例:東証平均株価、日経平均株価など

プロスペクト理論
価値の判断に関する基準に関して、人間は温度、明るさ、味などについて、絶対値ではなく相対値な変化に敏感に反応する。
例:真冬の20度の日と、真夏の20度の日。真冬の方があたたかく感じ、真夏にはすずしく感じる

保有効果
人々があるものや状態(地位、財、権利、意見なども含まれる)を実際に所有している場合、持っていない状態よりもそれを高く評価する。
例:1950年に5ドルで買ったワインが時が経ち100ドルの価値がついたとしても手放したくない気持ち

現状維持バイアス
人々は現状がとりわけいやな状態でない限り、現実からの変化は、よくなることもあれば悪くなることもあるため現状からの移動を回避する傾向にある。

フレーミング効果
人はまったく同じ内容を見ても、状況や理由によって違うように受け取る。
例:コップに半分注がれた水「まだ半分もある」と思うか、「もう半分しかない」と思うか

時間解釈理論
人は時間的に離れた対象に対しては、より抽象的、本質的、特徴的な点を着目して対象を解釈し、時間的に近い対象に対してはより具体的、表面的、顛末的な点に着目して解釈するというもの。
例:友人との旅行。実施日が遠いと食事や、景色や、友達との会話などの事象に目がいくが、実施日が近づくにつれ待ち合わせ場所、持ち物などに目がいく

現状志向バイアス
時間解釈理論と関連して、利益と損失を比較した場合に時間的に近い利得を得ようとするヒューリスティックのこと
例:将来的に不健康になるかもしれないけど、タバコなどの嗜好品をたしなむ

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時間的な要素、期待値や過去の成功体験、失敗体験、価値と損失の関係。
限定的に合理的であいまいな人の心を読み解いて、体験をデザインするという視点でUXデザインの分野でもこの領域への興味関心は持っておいたほうがよいと感じました。

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)
http://www.amazon.co.jp/%E8%A1%8C%E5%8B%95%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6-%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%81%AF%E3%80%8C%E6%84%9F%E6%83%85%E3%80%8D%E3%81%A7%E5%8B%95%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%8F%8B%E9%87%8E-%E5%85%B8%E7%94%B7/dp/4334033547/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1325420034&sr=8-1

ということで、本年もよろしくお願いいたします。

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